Macユーザーの皆さん、ゴミ箱のファイルを完全に削除できなくなったり、アプリケーションが正常に働けなくなったりしたことはありませんか。これはOS X El Capitan以降のMacにシステム整合性保護(System Integrity Protection)という仕組みが導入されているわけです。SIPと呼ばれるセキュリティ技術はシステムの重要な部分に対して、アクセス権限を与えることによって、データを守ることができます。システムの安全性を高める一方、保護されている部分に書き込みや変更などの操作が行われません。
したがって、許可されていないソフトを使用するために、SIPを無効にする必要があります。特に、Mac App Store以外のところからダウンロードするソフトです。では、System Integrity Protectionを無効化するには、どうすればいいのですか。この文を読むと、すぐ分かると思います。
一、SIPで保護されているものは?
二、System Integrity Protectionの状態を確認する手順
三、csrutilコマンドでSIPを無効化する手順
四、「FonePaw データ復元」の安全性について
一、SIPで保護されているものは?
システム整合性保護はMacの一部のディレクトリしか保護していません。SIPで保護されているフォルダとアプリは下記の通りです。
/システム
/usr
/bin
/sbin
OS Xのプリインストールアプリ
これらの特定の保護領域にファイルの作成やアイコンの変更などのことができません。でも、/usr/local以下であれば変更ができるようになっています。
二、System Integrity Protectionの状態を確認する手順
SIPを無効化あるいは有効化する前に、その状態を確かめましょう。
Macのアップルメニューから「このMacについて」を選び、「システムレポート」をクリックして「システム情報」呼び出します。左側にある「ソフトウエア」をクリックすると、「システム整合性保護」に関する情報が見えます。「有効」と表示されるなら、SIPが働いていることを示します。
三、csrutilコマンドでSIPを無効化する手順
csrutilコマンドはSIPの無効や有効を行うことができるコマンドラインツールです。これを利用してSIPを無効化する方法を紹介します。
まずはMacを再起動し、起動音が鳴った直後に、Commandキー(⌘)とRキーを同時に押します。これで、Macをリカバリーモードで起動させ、次のような画面が出てきます。
画面上部にある「ユーティリティ」をタップしてから、その中にある「ターミナル」を選択し、ターミナルを起動します。
開いたターミナルで半角で「csrutil disable」コマンドを入力してください。入力後、ReturnキーまたはEnterキーを押してから、Macを再起動すれば、SIPが無効になります。
無効化する場合、他社製のソフトをインストールすることができるが、システムの安全性を低くしまうので、SIPを一時的に止めて、ソフトのインストールを完成してから、再開した方がいいです。
SIPを再度有効化する時、先ほど紹介した手順と同じ、ターミナルを起動してください。ここで「csrutil enable」という文字列を入力し、Return/Enterキーを押せば、再起動したMacのSIPが有効化されます。
四、「FonePaw データ復元」の安全性について
システム整合性保護に許可されないアプリをインストールするだけではなく、データの復元をするにもSystem Integrity Protectionを無効化する必要があります。うっかりMac上のデータを削除してしまった場合、「FonePaw データ復元」を利用するようお勧めします。
SIPを無効化するなら、Macの安全性が低くなったとは言え、「FonePaw データ復元」を使用する時、パソコンに害をもたらすことはないのです。データを復元した後、SIPを有効にするのを忘れないようにすれば大丈夫です。
以上はMacのシステム整合性保護に関する情報とSIPを無効化する方法です。どうしてもシステムファイルの変更をしたい場合、この方法でSIPをしばらく無効化し、作業をしたら再び有効に戻すのが良いでしょう。